自動車産業にはリーディングカンパニーとしての対応が求められます。

特に環境問題。土壌・水質・大気汚染など多岐に渡る対応が必要とされてきます。

塗料の環境問題において考えた場合、最大の課題はVOC(揮発性有機化合物。主に溶剤)の削減です。自動車塗装において、特にメタリックベースコートから発生する溶剤量が多いといえます。

1980年代後半より欧米を中心に、メタリックベースコートの水性塗料化が検討、実施されてきました。メタリック塗料の外観の品質を保つために、スプレー塗装するときには低粘度で、塗料が被塗物に塗着したときには高粘度になって、たれやアルミニウム粉のむらを防ぐ設計になっています。

現在、国内外で広く使わるようになりました。

中塗りにはどのような系を採用するか見てみましょう。

欧州、日本、米国と、塗料の考え方や品質の捉え方には違いが見えます。

欧州、日本では主として水性塗料が検討され採用されています。米国ではむしろ粉体塗料の中塗りが採用されている場合が多いようです。

クリヤコートを何にするか。これは最も難しい課題となります。

欧州では下塗り、中塗り、上塗りの全工程に水性化、水性中塗り/水性ベースコート/粉体スラリークリヤコートの採用、粉体クリヤコートの採用などの例があります。

しかし、塗膜の品質から考えてみると、まずは溶剤型のハイソリッド塗料で対応し、改良を待って水性塗料を採用する。それが日本の自動車メーカーの考え方と思われています。

なお、粉体スラリーとは微粒子粉体塗料を水中に分散したものとなります。近年では、工程短縮とエネルギー節減の観点から中塗り、ベースコート、クリヤコートを重ね塗りして、同時に焼き付けるという、いわゆるスリーウェット方式が注目されています。

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