塗料はいろいろなところで使われています。

例えば自動車。自動車の塗装は工業用塗料の中でも品質要求が厳しく、高度な技術が求められます。一般的な自動車外板の塗装方法を見てみましょう。

自動車の外板は基本的に下塗り、中塗り、上塗りの3層の構成から成り立っています。

自動車の形に組み立てられた鋼板は脱脂、りん酸亜鉛などによる防錆処理(化成処理といいます)をされ、下塗り工程に入ります。下塗りには電着塗料が採用されています。電着塗料は付着力、防錆力に優れたエポキシ樹脂を水に分散したもので、その浴槽の中に車体を浸漬して、通電をすることで素材上に塗料を析出するものです。後の方法は袋構造部位への塗装も可能で、下塗り塗装としては最適な方法です。

中塗りは、自動車が走行中に小石などによって傷がつき、錆が進行するのを防ぐため、石跳ね傷防止機能をもつようポリエステル・メラミン樹脂やそのウレタン樹脂変性品によって設計されています。中塗りはスプレー塗装によって塗装されて、140度程度で焼付けられます。

上塗り色には白、赤のようないわゆる着色顔料のみで構成されたソリッドカラーと、アルミニウム粉やマイカ粉などのフレーク顔料を含むメタリックカラーがあります。上塗りには美観の付与と耐久性が要求されます。

一方で、アクリル・メラミン樹脂系からなるメタリック・カラーは、ベースコートとよばれるフレーク顔料を含む層とクリヤ層を重ね塗りし、同時に140度程度で焼き付ける方法が一般的です。

下塗りには防錆重視の電着塗料、中塗りは石はね傷防止機能、上塗りは美観の付与と硬さ、雨、光、熱に対する耐久性、耐擦り傷性など多くの高度な品質が要求されるのです。